【バルドラール浦安:新造監督、橋谷コーチ】フットサル界全体の底上げを!

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本コーナーでは、現役のサッカー・フットサル指導者にインタビューして、各指導者が持つ理念や独自のメソッドを紹介してもらいます。

マイボ!編集局がインタビューし、彼らのサッカー・フットサル指導を明らかにしていきたいと思います。これにより、少年少女達のチーム選びや、日本のサッカー・フットサル育成に貢献することが目的です。

今回は、千葉県浦安市のバルドラール浦安の新造邦明さんと橋谷英志郎さんにインタビューさせて頂きました。

バルドラール浦安:新造 邦明 セグンド監督(写真右)

流通経済大学サッカー在学中に、大学枠で出場した全日本大学フットサル選手権で優勝。その後、バルドラール浦安セグンド入団。2009年にバルドラール浦安プリメーロに昇格してからは、フットサル日本代表、フットサル東アジア選手権準優勝、Fリーグ選抜選出、関東オールスター選出と順調にキャリアを積む。そして、2014年にバルドラール浦安セグンド監督就任し、同年には関東リーグ最優秀監督賞を受賞。

バルドラール浦安:橋谷 英志郎 GKコーチ(写真左)

静岡産業大学サッカー部出身。2004年よりフットサルを始め、2005年全日本フットサル選手権準優勝を経験。2007年に就職の為フットサルを辞めることを決意するが同年Fリーグが発足した刺激を受け現役復帰をする、その後UFC JAZZY SPORT 新横浜を経てバルドラール浦安に入団、サテライトチームのバルドラール浦安セグンドで経験を積み。その後、2008年バルドラール浦安プリメーロ(Fリーグ登録)に昇格。そして、2013年に引退後GKコーチに就任し、Fリーグ女子選抜コーチ、バルドラール浦安ラス・ボニータスGKコーチ、バルドラール浦安セグンド、フットサル日本女子選抜コーチ、フットサル日本女子代表GKコーチに就任。

サッカーとフットサルの関係性

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Q.お二人のフットサルとの出会いを教えてください

(橋谷)
私は静岡産業大学でサッカーをしていました。一時、トップチームにあがることが出来たのですが、残念ながら1ヶ月でおろされたことがありました。サッカーはもう駄目かなと思い始めた時期に、フットサルの公式戦を見ました。そこでフットサルの魅力を肌で感じて、自分もやってみたいと強く思うようになりました。それからは知人にフットサルチームを探してもらって、静岡のチームでやらせてもらえることになりました。それが、私のフットサルとの出会いですね。

(新造)
私は流通経済大学のサッカー部に所属していました。トップチームでプレイすることが出来ず、周りからもスタイル的にフットサルに向いているんじゃないかと言われたこともありました。転機になったのが、大学2年時に大学枠で参加したプーマカップ(全日本選手権)です。サッカーでいうところの天皇杯のようなものです。そこに、流通経済大学のサッカー部と参加したのですが、なんと全国優勝してしまったのです。そして、次に出場した大会のグループリーグで名古屋オーシャンズと対戦しました。2-9で敗退したのですが、その実力を認められチーム内の数名は名古屋オーシャンズにスカウトされていました。しかし、その中に私は入っていませんでした。それがとても悔しくて、フットサルのチームに入団したいという思いがより強くなりました。そして、偶然にも地元浦安のバルドラール浦安が、セレクションを開催するということを聞きました。このチャンスに賭けようと思い、セレクションを受けたところ、合格することでき、フットサルを本格的にスタートさせました。

Q.フットサル選手はどういった選手が適性が高いのでしょうか

(新造)
フィールド選手はサッカーで全国出場や、フットサルで全国大会といったような経歴をもつ選手はやはり適性が高いです。今はフットサルの高校年代での公式な全国大会が出来たばかりなので、そこを考えると高校サッカー、大学サッカーからの選手がフィールド選手には多いですね。フットサルはテクニック偏重に思われがちですが、フットサルにおいてもフィジカルはかなり重要です。サッカーもフットサルも基本的な技術は一緒です。フットサルをやってきた選手は、どうしても別物だと思いたいところがあるのですが、私はやはり基本は同じものと思っています。これらを理由に、サッカーをやってきた選手が、最初は優位性があるかなと思います。しかし、今後はこれらが変わっていくのではないかと思います。というのも、フットサル先進国であるブラジルやスペインでは、中学生まではサッカーとフットサルを並行します。その後、それぞれの道に進んでいきます。つまり、両方とも経験した上で、それぞれのスペシャリストが生まれていくような形です。日本では、フットサルの指導者が圧倒的に少ないので、どうしてもフットサルのスペシャリストを育てる環境に乏しいのです。今後、フットサルの指導者が増え、サッカーとフットサルという選択肢の中から、フットサルを選ぶような選手が出てくると、セレクションでフットサルをやってきた選手が優位性を持つようになる可能性は充分にあると思います。実際、北野徹監督のバセ(U-15出身)の選手で、16歳にしてバルドラール浦安のセカンドチームに入っている選手もいるので、今後が楽しみだなと思っています。

(橋谷)
ゴレイロも一緒です。基本的には、ボールを止めるというサッカーでもフットサルでも共通のスキルがどこまで高いかを見ています。サッカーしかやっていなかった選手でも、ボールをしっかりと止めることができるのであれば、あとはフットサルの知識を身に付けていけば通用する選手になれます。しかし、これもフィールドと同様なのですが、ゴレイロの指導者も致命的に不足しています。フットサルのゴレイロ専門でトレーニングをした選手が現れれば、有力な選手になる可能性は高いですが、現在はそのような人材が圧倒的に不足しています。そこで、私はクラブの垣根を越えて、フットサルの技術を教えるトレーニングセンターなどをつくるための活動を行っています。

Q.サッカーとフットサルの共通点をお伺いしましたが、違いとしてはどんなところがあるのでしょうか

(橋谷)
ゴレイロで言えば、シュートへの対処の仕方が異なります。サッカーはシュートに対して「反応する」という感じですが、フットサルでは「当たりに行く」という感じです。またポジショニングの考え方も違います。比較的にサッカーはある程度固定されますが、フットサルは流動性が非常に高いです。試合の局面に合わせて、ゴレイロのポジショニングやボールの捌き方は全く異なります。このような細かい、戦術や知識が求められるのもフットサルの魅力の一つと言えると思います。

(新造)
型が多く存在するのが大きな違いだと思います。 フットサルはインプレー中の戦術(ジョガーダ)というものや、キックイン、コーナー、フリーキック、クリアランス、など覚える戦術の数は20個〜30個は当たり前です。 Jリーグ横浜FCの三浦知良選手がフットサルのW杯に出場した時にセットプレーなどの戦術を覚えるのが大変という話をされていました。これは、長年培われてきたフットサルの戦術です。型が決まれば必ず点が取れるというものではありませんが、昔から何度も研究されて開発されたものなので、成功確率が高い「定石」として今でも使われています。ブラジル代表なども、そういった型を取り入れていて、随所で同じ様な展開を見せて点をとることが多くあります。その他でサッカーとの違いと言えば、頭の使い方も違うと思います。コートが狭く相手との距離も近いので、コート全体の状況把握がサッカーよりも可能になります。そのため、トップレベルの選手ともなれば、コートの状況を把握して上で、局面での瞬間的な判断が高い精度で求められます。こういった局面ごとの状況を把握した上で、素早く判断していくのはサッカーの頭の使い方と異なるところだと言えると思います。

バルセロナで活躍するようなフットサル選手を育てたい

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Q.フットサルのトップチームの試合などで見るべき醍醐味などありますか

(橋谷)
ベンチの駆け引きは、一つのおもしろさと言えると思います。サッカーは交代できる人数など決まっていますが、フットサルは自由に交代できます。そのため、交代を使った駆け引きなども存在します。ブラジル代表ではオフェンス専門の選手がいるくらいです。攻守の切り替わりのタイミングで、選手の交代をするのです。こういった緻密なベンチワークは、フットサル特有のおもしろさですね。バルドラール浦安での例で紹介すると、パワープレイを使った駆け引きなどもしたことがあります。パワープレイとは、ゴレイロも含めた5人で攻撃するプレイです。相手のフィールドにいる選手は4人なので、1人がフリーになるので点をとれる可能性が高くなります。反面、自陣ゴールを空けるので、リスクの高いプレイと言えます。フットサルでは、このパワープレイが頻繁に行われます。以前、パワープレイをやるフリをして、パワープレイをやらないという戦術を使ったことがあります。これにて、相手の体力を削り、最後は相手がスタミナ切れでこちらが勝つというものです。このように、自由に交代したり、パワープレイをしたりと、ベンチワークによる駆け引きはおもしろさの一つと言えると思います。

Q.今後、日本のフットサル界が強くなるためには、何が必要でしょうか

(新造)
大きくは2つあります。1つは、個人スキルの向上です。フットサルは戦術や戦略が大切なスポーツですが、それらは個人スキルによって支えられています。例えば、個が弱いとその弱い箇所をカバーする仕組みを戦術に取り入れなくてはいけません。一方、個が強いとカバーの必要がないので、アグレッシブな戦術を実行できます。少し逆説的に聞こえるかもしれませんが、個が成り立ってこそ高い戦術や戦略が実現できるという意味で、個人スキルの向上がやはり大切になってきます。次に、地道に経験値を積み重ねることです。フットサルは、頭を使うスポーツなので、経験がものを言います。フットサルで自分にとって最高のパフォーマンスを出せるようになるまでに、10年ほどかかると言われています。例えば、フットサルのワールドカップで優勝したブラジルチームはほとんどが30歳以上の選手です。そのようなスポーツなので、途中で辞めていく選手が多いのが現状です。非常に才能溢れる選手なのに、生活的な理由などで辞めてしまうのは、本当にもったいないことです。フットサルを継続して取り組める環境を作ることは、日本のフットサル界を強くする一つの要因になると思っています。

Q.バルドラール浦安では、どのようなフットサルを目指しているのでしょうか

フットサルは、チームによってカラーがあります。それは浦安も例外ではなく持っていて、「守備ではアグレッシブ、ハードワークをすること、攻撃では、パスワーク、ボールをしっかり繋いでいくスタイル」フットサルです。一般的に、「華麗なプレイをしても、勝たなきゃ意味が無い」と言われているのは分かっていますが、それでもバルドラールはそれを大切な価値観として持っています。育成の段階でもそれを教えているので、同じ世代の他チームと対戦すると、どうしても負けてしまうことも多いです。そこは割り切っていて、短期的に結果を出すことよりも、将来的に自分達のフットサルをやり、勝つことがバルドラールのスタイルだと思っています。

Q.最後に、お二方はどのような目標をお持ちなのでしょうか

(橋谷)
先ほどもお伝えしましたが、私はゴレイロの底上げが大きな目標です。海外のフットサルを見ても、ゴレイロの選手が育つための仕組みが出来ています。しかし、日本にはまだそれがありません。だからこそ、トレーニングセンターを最初の仕組みとして作り、そこでゴレイロを養成していければなと思います。例えば、日本のゴレイロの選手でシュートを止めることは上手なのに、局面に合わせた指示出しやポジショニングなどが弱いケースが多いです。そういった選手達をゴレイロの専門家が指導することで、日本のゴレイロの実力を底上げできると考えています。

(新造)
私は、育成した選手がバルセロナのような世界のトップチームで活躍してくれることが目標です。少しずつ海外で活躍するフットサル選手は増えてきましたが、バルセロナのようなトップチームにはまだ入れていません。そんな世界のトップチームで評価される選手を育てたいと思っています。

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