【岡部将和さんインタビュー】世界に通用するドリブラーを育てるためには?

【岡部将和さんインタビュー】世界に通用するドリブラーを育てるためには?

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ドリブルデザイナー・岡部将和さんとFC千代田代表・中村圭伸さんが、「世界で通用するドリブラーを育てためには」というテーマで対談をしました!その様子を、マイボ!で掲載しました。

ドリブルデザイナー・岡部将和

バルドラール浦安や湘南ベルマーレなどでプレーした経験を持つ。引退後は、ドリブル専門の指導者として全国各地で活動。自分自身で現地に赴く傍、独自のドリブル理論を展開し、動画やSNSで配信していく。そこで大衆の支持を得ながら、Jリーガーにもドリブルを教えるだけでなく、ロナウジーニョやネイマールといった世界的プレーヤーとのコラボレーションも実現。

FC千代田代表・中村圭伸

小学校・中学校と船橋市の選抜でプレーする。高校では市立船橋高校に進学し、最高レベルのサッカーを経験。その後、VIVAIO船橋等で指導者としての道をスタートさせる。クラブ運営者となることを視野に入れながら、WEBディレクターや営業なども経験。そして、縁もありFC千代田の代表になってからは、急速にクラブの成長を実現させる。現在は、200人規模のクラブに育ち、ボールを持つことに拘りを持ち上がら、日々の指導を行っている。

日常的にチャレンジする環境

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中村:
ドルブルを上達していくには、子供たちが自然とチャレンジしていく習慣が重要だと思っています。しかし、現状は「チャレンジしてみよう!」と子供に敢えて伝えないといけない状況がほとんどです。

岡部:
私もまさにその通りだと思っています。少し別の話になりますが、アメリカで聞いた話を例にあげたいと思います。例えば、子供たちに「憧れの人は?」と聞くと、日本の子供は「メッシになりたい!」「クリスティアーノ・ロナウドになりたい!」という子が多いです。しかし、アメリカでは「お父さんみたいになりたい!」「お母さんみたいになりたい!」と言うそうです。これは、まさに日常的に格好良い姿を親が子供に日常的に見せられていることではないかなと思います。そういう意味で、日本の子供は壮大な憧れに向かってチャレンジしているので、チャレンジが日常にならず、一方で近くに目標がいるアメリカの子供は、日常的にチャレンジ出来ているのかなと思います。

中村:
なるほど。それは、まさに日本において、子供たちがチャレンジする環境を表していますね。岡部さんのクリニックを見ていても非常にポジティブに子供たちに声掛けをしているなと思いました。これは、子供たちの前向きな挑戦を引き出すためだったりするのでしょうか?

岡部:
そうですね。そういった意識は持っています。更に、一個だけ非常に気をつけているのは、「嘘はつかない」ことです。必ず、実際に出来ていることを見つけて褒めるようにしています。つまり、褒めるだけではなくて、「認める」ことも意味合いとして含めることで、子供たちの自己肯定感がより強くなり、ポジティブになっていくのかなと考えています。

中村:
たしかにそうでした。クリニックの中でも、岡部さんに認められた子供たちは、キラキラと輝いた顔をしていました。認めてあげることで、子供のポジティブなチャレンジを引き出していけるんですね。

ドリブルが上達するために大切なこと

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中村:
今度は、ドリブルの技術面についても伺いたいと思います。世界に通用するドリブラーを育てるためには、何が必要だと思いますか?

岡部:
よく言われるように、足元の技術であれば日本人の方が世界の中でも上位だということはその通りだと思います。そういう意味では、技術面では充分なレベルにいると思います。しかし、サッカーの上手さという意味では大きな開きがあるかなと思います。彼らは日常から「駆け引き」をしないといけない環境にあるので、どうしても日本人では身につかないものかなと思います。そのため、日本人のそういった駆け引きの弱さを補うという意味で、どういうディフェンダーであれば、どういう動きをすれば良いかなどを研究していますし、それを子供たちに伝えるようにしています。

中村:
なるほど。だからクリニックの中でも、ケースごとに技術を教えるようにしているんですね。そういったように、プレーを理解させることも大切だと思い、私も日々の指導の中で、手を変え品を変え教えています。しかし、その過程において、現在はジレンマを抱えています。私が教えることは「人工的」なものです。この「人工的」なプレーでは世界に通用しないのではないかと思うのです。「人工的」の反対は「自然」だと思うのですが、「自然」の方がサッカーにとっては大事なのではないかとも考え始めています。それについては、どのように思いますか?

岡部:
なるほど。それは大変良くわかります。頭で理解することは大切だと思うので、最初はそれを教えます。しかし、それは子供にとっては、必ずしもおもしろいことではない場合もあります。そういった時に、どうやって乗り越えるのかというと、感覚的に体に染み込ませるしかないのかなと思っています。足し算やひらがなを覚える時に、説明を受けても分からないけど、繰り返していくことで自然と身についていることと一緒だと考えます。しかし、自然と身についたことが、果たして世界で通用するのかどうかは分かりません。なので、私はネイマールなど世界的な選手と会うことで、それを確かめるようにしています。

中村:
世界レベルでそれを確かめるのはすごいですね。ネイマールのようなドリブラーを世界に輩出していくことを前提に考えると、元々持っている資質としてはどのようなものを持ち合わせてれば良いと思いますか?私は、日本人のドリブラーであれば、日本人ならでは特徴を活かしたドリブル、例えば体が小さいことなどが実は重要なのではないかと考えています。

岡部:
結論としては、日本人ドリブラーが世界で通用する可能性はあるけど、どのような資質が必要か?と聞かれると難しいという答えになってしまいますね。先に伝えたように、私は世界レベルのドリブラーがどういったものなのかを、肌で感じてきました。そこで思ったのは、彼らは日本人が想像できるもの以上の資質を備えているなということです。ただ、中村さんの言う通り、日本人なら「日本人らしい」資質を伸ばすべきではないかという考えには共感します。

日本人だからこそ出来るドリブルとは

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中村:
私も体が小さいのですが、それ故に大柄な選手にはできないことができたりするのではないかと考えています。全般的にスポーツは体が大きい方が有利なことが多いですが、その意味ではサッカーのドリブルというのは、非常に夢のあるプレーなのかなと考えています。

岡部:
そうですね。その点においてはメッシが良い例だと思います。私は、ドリブルが好きで、こういった活動をしていますが、技術で他者を上回れるという非常に魅力的なプレーがドリブルだとも感じています。私は、元々は運動神経が鈍いのですが、それでもこうやって技術を磨き、皆に伝えられるというのは、ドリブルの魅力と言えると思います。

中村:
今後、日本人ドリブラーを輩出していくためには、日本人ならではのドリブルを見つけていく必要があるのかなと思っています。岡部さんにとって、日本人特有のドリブルとはどのようなものだと思いますか?

岡部:
大きくは2つのポイントがあると思います。1つ目は、頭で考えて理解し、実行すること。私が普段やっているように、理詰めで考えて相手を抜くというのは、日本人には向いているのではないかと思います。2つ目は、細かいステップで抜き去ること。海外の大柄な選手よりも俊敏性のある日本人は、細かくステップを踏めるはずなのです。それらを活かせば十分にドリブルで通用する可能性はあるかなと思います。私が注目しているドリブラーには日本にも大勢いますが、その中の一人に齋藤学選手がいます。齋藤選手は、秀でた感性を持っている上に、更に考えてプレイをしているなと感じました。そういう意味では、感性だけでも、考えるだけでも足りなくて、両方を備えていることが大事なのかなと思います。

中村:
なるほど。では、私のような指導者は、感性を教えるだけでも、理論を教えるだけでも足りなくて、感性をベースとして教え込んだ上で、理論を学ぶ余白を作ってあげるようなイメージが良いのかもしれませんね。本当に勉強になります。

中村:
最後に私が代表を務めているFC千代田の選手について、コメントを頂いても良いでしょうか?

岡部:
FC千代田の選手の良いところは、表現力の豊かさだと思いました。子供の魅力としては、それぞれのプレイをユニークな形で表現できることだと思います。大人はどうしても型にはまってしまいがちですから。それを、子供たちが楽しそうにユニークなプレイを披露できる良さが、FC千代田の選手にはあると思いました。

中村:
それは大変嬉しいお言葉です!これからも、指導者として精進していきたいと思います。岡部さんもこれからの活躍を期待しています!

岡部:
こちらこそ、ありがとうございました!

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