プロサッカー選手は『才能何割』で『努力何割』?【鈴木大地】

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才能×努力=1。「才能:0.1=努力:10」であれば1になります。もちろん、その逆も成立するでしょう。

 才能:生まれつきの能力
 努力:ある目的のために力を尽くして励むこと

これらの意味合いはこう記されています。

それらを数値化することは容易ではないです。また明確にはなりません。しかし、「生まれつきの能力」を「ある目的のために力を尽くして励むこと」をしなければ、サッカーに限らず輝かしい結果や自分なりの成功を収めることは出来ないのではないでしょうか。

つまり、努力なくして、才能を発揮することは簡単ではないでしょう。ただし、私自身「努力」という表現はあまり好きではありません。自分が達成した目的があれば、それを達成するために行動を起こすことは標準的な行動ではないでしょうか。

しかし、テーマが「努力」とあるため、ここでは「努力」という言葉を使わせていただきます。

才能は絶対必要条件ではない

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*「才能とは」*

さて、サッカー選手に必要な「生まれつきの能力」はどのようなものが挙げられるでしょうか。身長、体格、柔軟性、体組成、視力など遺伝的に逆らえないものは必ず出てきます。

遺伝的に優れたものを持っていれば、体力的要素では優性です。しかし、それを維持、向上、発展させる必要があります。つまり、才能というものを持つに越したことはありません。しかし、それは一種のアドバンテージであり、絶対必要条件ではありません。

なぜならば、「才能」を活かす「行動(努力)」が必要であるからです。

また、生まれた時点でのサッカー(あるいは他の競技、研究分野や専門職のスキル・知識)に対するスタート地点は誰もがフラットな状態であるはずです。つまり、サッカーに対する要素、特に戦術的要素や心理的要素に関しては成長過程で(後天的に)獲得できるのではないでしょうか。技術に関しても、もちろん後天的に獲得するものですが、先天的な身体的特徴によっても可能もしくは不可能な動作はあると思います。

サッカーだけをしていれば夢は叶うのでしょうか?

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*「努力とは」*

それでは、努力とは具体的に何をするのでしょうか?

誰もが思いつくことはたくさんサッカーをすることでしょう。それは必要なことかもしれません。しかし、おそらくその手段は多くのひとも同時に行っている可能性があります。 

それでは、サッカー選手になりたければ、サッカーだけをしていれば夢は叶うのでしょうか?

近年は、トッププレーヤーだけでなく海外移籍をする機会が増えています。サッカーが上手くても、言葉が通じなければ不自由がたくさんあります。海外移籍を夢見ている少年少女たちは努力(語学学習を)しているのでしょうか?他国の文化や歴史を学んでいるでしょうか?

サッカーには他人とコミュニケーションをとる能力が必要です。伝える力、聴く力、理解する力など。友達とたくさん遊んでいるでしょうか?勉強は必要ないと思っていないでしょうか?これらは国語能力です。いろんな人と遊んだり、勉強したりすることでコミュニケーション能力は身につくものです。

また、日本で育成年代を過ごすとすれば、クラブチームで過ごすか、中学・高校・大学のサッカー部に所属します。当然、最低限の学力がなければ自分の選択肢が狭まります。そういう中で、一体どれくらいのサッカー少年少女たちが努力しているでしょうか?

ピッチ外にも大切なことはたくさんある

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「努力=才能」

努力出来ることも才能かもしれません。ただ努力することの才能は育つ過程で身につくはずです。

私が育成年代のコーチをしている時も、大好きなサッカーは一生懸命取り組めるけれども、苦手あるいは好きではない勉強などには気が向かない選手はたくさんいました。

好きではないことに気が向かないことは、悪いことではないと思います。趣味趣向はそれぞれ違って当然です。しかし、気が向かない=実行しない、この思考サイクルを持った選手は良いサッカー選手になれるでしょうか。

「自分のやりたいプレー」と「自分がやるべきプレー」のどちらを優先すべきでしょうか?双方が一致していれば問題ありませんが、すべての局面でそれが一致することは難しいかもしれません。その時に問われるのが、どちらを優先出来るかを正しく選択できる思考サイクルを持っているか否かだと思います。

必ずしも勉強ができて、成績優秀である必要があると言いたいわけではありません。自分に必要なこと、やるべきことなどが気づける、理解できること、そして実行できることが大切です。
 
この思考サイクルは、生まれ持ったものでしょうか。おそらく、成長過程で身につくもの、努力によって培われるものではないでしょうか。ピッチ上のことだけに視点が行ってしまいがちですが、ピッチ外にも大切なことはたくさんあります。

さいごに

結論を言うと、才能も努力も磨き続けなければ、効果を発揮しないでしょう。これらを高めていくことが才能×努力=1となり、才能×努力≧1となるのではないでしょうか。

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  • 鈴木大地
  • 2014年〜、チャイニーズタイペイ女子代表GKコーチ。日本サッカー協会により、アジア貢献事業の一環で現地に派遣される。過去に日本にてJリーグザスパクサツ群馬アカデミーで全カテゴリーのGKコーチを務め、地域のトレセンGKコーチやJFAGK-C級インストラクターなどを歴任。JFA-B級、JFA-GKA級ライ...

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