自分で考えるサッカーを追求する【FC千代田:中村圭伸監督】vol1

自分で考えるサッカーを追求する【FC千代田:中村圭伸監督】vol1

このエントリーをはてなブックマークに追加
Large rectangle 1448786435 article s  14622760

本コーナーでは、現役のサッカー指導者にインタビューして、各指導者が持つ理念や独自のメソッドを紹介してもらいます。

日本は8000チームほどの少年サッカーチームがあると言われています。更に、それと同等以上の数でサッカー指導者が存在します。しかし、そういった指導者の実態は、各サッカーチームに所属してみないと分からないのが現状です。

そこで、マイボ!編集局がインタビューし、彼らのサッカー指導を明らかにしていきたいと思います。これにより、サッカー少年少女達のチーム選びや、日本のサッカー育成に貢献することが目的です。


ストレス無くボールを持ち、自分で考えるサッカーを実現したい

マイボ!編集局:

FC千代田の育成方針はどのようなものでしょうか?

中村監督:
「ストレス無くボールを持ち、自分で考えるサッカー」ですね。それを実現するために、技術を徹底的に磨いて、駆け引きを仕掛けられような選手を育てようと思っています。

マイボ!編集局:
なるほど。そのような方針は、どういった背景から生まれたものなのでしょうか。

中村圭伸監督:
まず、自分の選手経験からです。選手時代、プレイのアイディアがあったのに、それを実現する技術がありませんでした。その時に、アイディアを形にする技術は非常に重要だと思いました。加えて、コーチ経験の中で見た子供の姿からも影響を受けています。技術がある子を見ていると、本当に目を輝かせて、「サッカーが楽しくてしょうがない」といった顔でプレイしています。それを見た時に、技術力の大切さを痛感しました。

マイボ!編集局:
それだと技術力が低い子供はサッカーを楽しめないのでしょうか

中村圭伸監督:
そういうわけではありません。技術力というものは相対的なもので、上を見たらプロレベルのものまでありますが、そこまでの技術力が無くても、サッカーは楽しめます。大切なのでは、運動神経に劣っていても、自分なりに技術を身につけ、「ボールを扱えるのが楽しい!」と思えるかどうかだと思っています。よく運動神経が注目されますが、私はそこまで運動神経が重要だとは思っていません。仮に俊敏な動きが出来なくても、技術力があってゆっくりしっかりボールを扱えば、充分にサッカーは楽しめますし、試合でも活躍可能なのです。陸上のようなスポーツで、11番目の選手が1番早くなるのは難しいと思いますが、サッカーは11番目の選手が1番技術を身につけることが可能なスポーツです。そこに、サッカーのおもしろさがあると私は考えています。

マイボ!編集局:
それでは、その育成方針はどのように練習に反映されていますか?

中村圭伸監督:
常に選択肢を与える形の練習メニューを組んでいます。例えば、シュートを決めることを目的とした練習をするにしても、単にシュート練習をするような形にはしません。シュートの前に、フェイントを5回入れることもありだし、パスを5回するのもありだよね。といったアドバイスをして、子供達に考えさせるようにしています。細かい話ですが、ドリブルをするにしても右にいくのか左にいくのか、といった狭い選択肢の幅ではなく、フェイントかパスかシュートかのように極端な選択肢から選ばせるようにしています。このような練習をしていくと、子供はそこで悩み考え自分なりに答えを出していきます。最初は戸惑いますが、次第にそれが楽しくなってきて、いつしか子供から練習メニューのアイディアが出るようになったら最高ですね。

マイボ!編集局:
おもしろそうな練習ですね!そのような練習を経験した子供は、試合でどのようなプレイスタイルになるのでしょうか。

中村圭伸監督:
常に主導権を握りたがるようになります。守って守って速攻のような形ではなく、自ら積極的に相手を攻略しようとするのです。

マイボ!編集局:
なるほど。なぜ、自分で考える力が身につくと、主導権を握りたがるのでしょうか。

中村監督:
それは、「考える」ということは、自分のプレイだけでなく、相手を理解し予測することも含まれます。つまり、考えてプレイしていると、自然と相手を攻略する姿勢になっていくのです。それが結果として、主導権を握りたがるチームに繋がっています。

マイボ!編集局:
なるほど!そうすると、相手チームをリサーチして、相手の細かい動きを想定した戦略などを、監督から指導することはないのでしょうか?

中村圭伸監督:
それはありませんね。相手チームのリサーチはしますが、子供達に伝えるのはキーポイントくらいですね。そして、そのキーポイントをもらった子供達が、自分達で考えて試合を進めるように促しています。これは、リアクションサッカーと呼ばれるものとは、正反対のプレイスタイルだと思います。

マイボ!編集局:
では、公式戦での起用方針はどのようなものでしょうか?

中村圭伸監督:
公式戦も練習試合も大きくは変わらないのですが、メンバー入りが15人だとした場合、15本の物差しで見るようにしています。つまり、一定の基準でメンバーを見るようなことはしません。動きが遅くても、正確に堅実にプレイできる子がいれば、その点を評価して起用を考えるといったような感じです。

マイボ!編集局:
なるほど。では、技術力が高くても出られない例外などはありますか?

中村圭伸監督:
例外は、やはり頑張っているかどうかですね。同じ練習に来れない子供でも、塾などの合間を縫って真剣に取り組んでいる子と、気が向いた時だけ参加している子であれば、前者を積極的に起用するようにしています。

ーーー

FC千代田中村圭伸監督のインタビューvol2は次回に掲載します。

AUTHOR'S PROFILEコラム執筆者のプロフィール»記事一覧へ

Semimiddle rectangle 1448793143 %e3%83%ad%e3%82%b4%e9%95%b7%e6%96%b9%e5%bd%a2
  • マイボ運営事務局
  • それぞれの子供達に合った最適なクラブを提案すること、日本各地に点在する優秀な指導者を紹介すること、これらを目標にマイボ運営事務局はメディア運営していきます。

RECOMENDあなたにおすすめのコラム

  • Large square 1448785814 article s  14622758

    自分で考えるサッカーを追求する【FC千代田:中村圭伸監督】vol2

    本コーナーでは、現役のサッカー指導者にインタビューして、各指導者が持つ理念や独自のメソッドを紹介してもら...

    »続きを読む
  • Large square 1448786435 article s  14622760

    自分で考えるサッカーを追求する【FC千代田:中村圭伸監督】vol1

    本コーナーでは、現役のサッカー指導者にインタビューして、各指導者が持つ理念や独自のメソッドを紹介してもら...

    »続きを読む
  • Large square 1448785854 article special4

    指導者が思うサッカーの「楽しさ」とは【:崎野聡コーチ】

    各年代において「楽しさ」は不可欠な要素である。 「楽しさ」とは一体何を指すものか。「楽しさ」とは、...

    »続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加